得意なことがない人でも、自分に合う仕事を見つける方法


こんにちは!高原です。
僕は「もっと楽しく働こう!」をコンセプトに、コーチングとメディア発信の事業を行っています。
この記事をご覧になっているあなたは、「自分には得意なことがない」というお悩みを抱えていると思います。
実際、コーチングやヒアリングをしていても、
- 自分に適した仕事がわからない
- 自分に得意なことがあると思えない
- 職場での評価が低く、自信が持てない
- 毎日の仕事がつまらなく感じる
- 仕事にやりがいを感じられない
- 同僚や上司と比較して劣等感を感じる
などの声をよく聞きます。
その結果、仕事でのストレスが増大し、精神的に疲れている方も多いです。
僕は、自己理解プログラムでコーチさせていただいているので、このような悩みを持つ方のサポートをさせていただく事も多いのですが…
上記のようなお悩みを語られる方も、プログラムで100日間伴走させていただいた後には、
- 「自分にはこんな得意なことがあったんだ」
- 「今後は、この得意を使って仕事をしていこうと思います」
という意見に変わります。

もちろん、自信の強さには差はあれど、今のところ全員がこのような考えの変化が起きています。
この記事では、その経験からわかっている
- 「得意なことがない」と感じる原因
- 「得意なことがない」人が、自分の強みを見つける方法
- どうすれば、あなたに最適な仕事を見つけられるのか
という点について解説していきたいと思います。
このあたりを理解すると、「得意がない」という漠然とした悩みから、「なんでそう思っちゃっているのか」がわかります。
さらに、タイプごとに、「どのように考えれば、最適な仕事(適職)を見つけられるのか」という点まで解説します。
実際に、この内容を考えていくことで、多くの人が「自分の得意なこと」を理解できるようになっています。
コーチングの現場で実際にお伝えしている内容をまとめているので、ぜひ、あなたの悩みの解決、仕事の選択に役立ててみて下さい。
▼この内容は動画でも解説しています。
「得意なことがない」という人に共通すること
では、早速ですが、本題に入っていきましょう。
僕が色々な方の相談を聞いていると、「得意なことがない」という方には、共通する傾向があるように思います。
実際、相談していただく方たちは、いろんなお悩みがありますが、深く聞いていくと、下記のどれかに近いことを語られる事が多いです。
- 「出来ることより、出来ないことが気になる」パターン
- 「”得意”のハードルを上げすぎてる」パターン
- 「”得意”はある気がするけど、仕事につながるイメージがわかない」パターン
めちゃくちゃ荒い分類ですが…もしかしたら、あなたもこのどれか、または複数に「当てはまってる!」と感じるのではないでしょうか。
この結果、仕事に不安を感じたり、つまらなかったり…やるが苦痛だったり…
そして、「自分はどんな仕事が向いているのか」という大きな課題が出てきます。
次の項目から、パターンごとに、どんな根本原因があり、どう考えていけば、得意なことを見つけていけるのかを解説していきます。
「出来ることより、出来ないことが気になる」パターンの原因と対策
まずは「出来ることより、出来ないことが気になる」タイプについてです。
具体的には、下記のようなことを語られることが多いです。
- 自己肯定感が低い
- 自分に自信を持てない
- 周りと比べると、自分は出来ないことばかりだ
- 自分より、上手にできる人がたくさんいる
- 自分の、出来ていないことばかりが目に付く
これらに該当される方は、とても思慮深く、控えめな立ち振舞を好む方が多いので、気取ったり、過度に自己主張を嫌うことが多いです。
なので、そもそも「俺はこれが得意なんじゃ〜〜い!」とか「私はこれの才能があるのよ!」みたいなことを、言いたくないという性格的な部分があります。

そもそも「これが自分の得意なこと!(ドヤッ!)」みたいな思考パターンじゃないんですね。
また、ストレングス・ファインダーの資質では、「回復志向」という資質が上位に出ている方も多いです。
これは、めちゃくちゃ雑に言うと、
- 周りより出来ていないことをによく気付き、それを直したいと思う
という思考を持っている人というイメージです。
なので、そもそも、出来ているところはスルーして、「出来ていないところをできるようになろう」という思考をすることが多いです。
結果的に、出来ないところがたくさんあるように感じていたり、自信が持てないと思っている方もいます。
「出来ることより、出来ないことが気になる」パターンの対策
僕が相談を受けたり、コーチングサポートをしている経験上、このタイプの方は、そもそも「得意なことを探そう」と考えないほうが、自分の強みを見つけられる事が多いです。
そうではなく、
- 「嫌いじゃ無いこと」はなんだろう
- 「やってて心地よいこと」はなんだろう
- 「この作業は好きと思うこと」はなんだろう
という質問に切り替えると、答えやすくなる方が多いです。
例えば僕の奥さんも、完全にこのタイプですが、「得意なことって何?」と聞くと、マッハの速度で「無い。」と返ってきます。
ですが、「なにするのが好きなん」と聞くと、「掃除。」と返ってきます。

ちなみに、
散らかっているものを元に戻したり、汚れたものを綺麗に戻したり…
というのが好きなのも回復志向の特徴でもあります。
客観的にみても、うちの奥さんは、片付けや、アクセサリーを磨く…みたいな作業が、明らかに得意です。
これを「得意だよね」というと本人は絶対に認めません。
ですが、続けられる時間、集中度が普通じゃないので、本人がどう思っているかは関係なく、得意なことの定義に該当します。
このように、「得意なこと」や「才能」というワード自体を認めるのが苦手な傾向がある方が一定数いらっしゃいます。
別に「得意」と思えなくても良い
この記事を読んでいただいているあなたは、得意なことが無いことで悩まれているかと思います。
ですが、もう一つ視点を上げると、得意なことがないことにより「向いている仕事がわからない」という事が、本来の課題であるはずです。
なので、別に「得意なこと」と思えるものが見つからなくても、「向いている仕事にたどり着ければ良い」わけですね。
そう考えると、そもそも「得意なことはこれでっせ〜!」とドヤることが苦手な方は、そこは捨ててしまって良いと思います。
そうではなく、
- 苦痛に感じる仕事を避けられるようになる
- 気持ちよくできる仕事を見つけられる
事を、目的に設定するほうが、確実に前進できるはずです。
具体的には、先ほど言ったように、
- 「これやるのは嫌いじゃ無いんだよね」
- 「これはやってて心地良いんだよね」
- 「この作業は好きなんよね」
を探すと、かなり答えが出てきやすくなるはずです。

実際のコーチングでも、「それだったらあります笑」となる事が多いです。
「”得意”のハードルを上げすぎてる」パターン
このパターンも、結構多く、解決にはちょっとしたコツが必要です。
このタイプの方がよく話されるのは、
- 「得意なことがあっても、自分より上手い人がいたらどうすればよいの?」
- 「得意なことが見つかっても、先にやってる人がいたらどうすればよいの?」
といった悩みです。
自己肯定感が低い方はもちろんこう思いますし、そうではない方も、「他と比べたら埋もれちゃうじゃん」と思ってしまう方が一定数いらっしゃいます。
このタイプは、ストレングス・ファインダーでいうと「最上志向」を持っている人が多いです。

実際、僕もこれのタイプに該当します。
このタイプの根本的な原因は、
- 他人と比較して勝っていないと、得意とはいえない
- 特に優れた才能のことを、得意という
というように、「得意」の言葉に、「他人と比べて特別である」というイメージが紛れ込んでしまっていることです。
僕もそうだったので、「仕事にするなら、他人より優れていないと…」というイメージを持ってしまう気持ちはわかりますが…
実はそれは「ハードルを上げているだけ」というのが現実だったりします。
「”得意”のハードルを上げすぎてる」パターンの対策
こちらも、重要なポイントは、「他人と比べて優れている必要はない」という事を理解することです。
「出来ることより、出来ないことが気になる」パターンでお伝えした内容と同じく、最終的な目的は「あなたに合った仕事を見つけること」であって、「他人より特別に秀でること」が本題ではないはずです。
確かに、大谷翔平のように、世界のトップオブトップを目指すのであれば、「誰よりも遠くにボールを飛ばせる」みたいな才能が必要かもしれません。
ですが、ほとんどの方の目的は、
- 楽しめる仕事を見つけたい
- 仕事に充実感を感じたい
- やりがいをもって働きたい
- 自分の強みを活かして、働けるようになりたい
といったことだと思います。
そこが目的であれば、「他人より特別に秀でた得意」を探す必要はありません。
探すべきは「苦じゃないこと」と、「楽しいと感じること」
あなたが自分の適職を見つけるための、「得意なこと探し」は、下記を分類していくイメージで進めればOKです。
- やるのが苦痛であること
- やるのが苦痛ではないこと
- やるのが楽しいと感じること
①の「やるのが苦痛であること」は、当然苦手なことです。
例えば、
- 初対面の人と話すのが苦痛
- しゃべらず黙々と、勉強したり、仕事をしたりするのが苦痛
- きっちり計画通りやらされるのが苦痛
- 同時に色々やらされるのが苦痛
- 漠然とした依頼をされるのが苦痛
などです。
これは、ほとんどの人が、めちゃくちゃたくさん出てくると思います。
②の「やるのが苦痛ではないこと」は、「どっちかというと得意っぽいこと」みたいなイメージです。
- 話し合いが変な方向に進まないよう、目的を整理するのは苦痛ではない
- しゃべらず黙々と、勉強したり、仕事をしたりするのは苦痛ではない
- 突然の予定が変わったり、イレギュラーに対応するのは、苦痛ではない
などです。
特別、進んでやろうとは思わなくても、別にやるのが苦痛じゃないことという感じです。
これも、実は「得意なこと」の定義に当てはまります。

苦痛であることが苦手なことです。
であれば、苦痛ではないことは「どちらかというと得意なこと寄り」のことです。
恐らく多くの人は、「苦痛なことが一つもない状態」になれば、仕事に対して強いストレスを感じることは激減するはずです。
つまり、あなたに合った仕事を探すのであれば、「苦痛なこと」が最小限で、「苦痛ではないこと」がほとんどであるだけで、かなり良い状態に近づくことになります。

個人的には、このような「まずはディフェンスから」という考え方が好きです。
守りさえ固めていれば、いつか勝ちのチャンスがやってくるので。
さらに、③は「やるのが楽しいと感じること」です。
これが、本質的なあなたの得意なことです。
ここには、「他人より能力的に優れているかどうか」という概念は含まれません。
あなたが、「楽しいと感じるか、感じないか」という2択なので、他人が介在する余地はありません。
例えば、「興味のあることについて、本を読んで学ぶのは楽しい」のであれば、あなたは「文字で学ぶのが得意」です。

もし、あなたが感覚的に、
- 「そんなん普通やん(他にもいっぱいいるやん)」
- 「別に得意ってほどではないやん」
と思ったとしても、客観的事実は「あなたはそれが得意」なんです。
他にも、
- ひとりで黙々と作業するのは楽しい
- 新しい出会いが楽しい
- プレゼントなど、喜んで貰えることを考えるのが楽しい
- 学んだことをまとめるのが楽しい
など、これは全部得意なことです。
「楽しい」がピンと来ない人は、「終わった時に、心地よい疲労感や、充実感を感じること」と考えてもOKです。
こう考えると、「得意」という言葉に対して、かなり高めのハードルというか、ニュアンスを含めていたと感じる方が多いのではないでしょうか。
僕は得意なこととして、
- 興味がわいたことを調べる
- わかりやすく教える
- 一緒になって考える
というものがありますが、実際のレベル感は大したことありません。

実際、この記事がわかりやすいのかというと、微妙かもですし…誤字脱字も多いですし笑
ただ、僕の中では、これはやっていて楽しい作業だし、終わった時に「良い感じに心地よい疲労感」があるので、得意なことです。
もちろん、僕より知識が豊富な人も、教えるのが上手な人も、思考力が高い人も、掃いて捨てるほど、沢山います。
でもそれは、僕が自分に合う仕事を選ぶ上では、どうでも良いことです。
なぜなら、自分が気持ち良く仕事ができるかどうかが唯一の論点なわけで、別に誰かより優れている必要はないからです。
”得意”はある気がするけど、仕事につながるイメージがわかない」パターン
このパターンは、大なり小なり、全員に当てはまるかと思います。
ここまでの話で、「得意なこと」と言っても、実際はかなりハードルが低い事をお伝えしてきました。
ざっくり言ってしまえば、ごくわずかでも「やるのが楽しい」「終わった時に心地よさがある」ものは、あなたの得意なことです。
それも出てこないのであれば、「苦痛ではないこと」でもOK。これは少なくとも苦手ではないわけですから、苦手か得意かの2択ならば、得意に分類されます。
ここまでくれば、多くの人は「そのレベル感で良いなら、何かしらはあるかな」という感じになると思います。
ここで、大きな問題になるのが、「…で、それはどう仕事になるねん」というところでしょう。
この問題に対しては、下記の点がポイントになります。
得意なこと、苦手なことを、正確に把握すること
得意なことを、仕事に繋げるのが難しいのは、自分自身の得意と苦手を、正確に理解できていないことが原因であることが多いです。
例えば、「人と話すのは楽しい」と思っていたとしても、それをどう仕事にするかというイメージは湧きづらいと思います。
ですが、「人と話す」という行為の中でも、特にどんな事が楽しくて、どんな事が楽しくないのかを把握しているとどうでしょうか。
具体的には、
- 相手のやりたいことを聞くのが楽しい
- その実現のアイデアを一緒に考えるのが楽しい
- 悩みを整理して、対策をまとめてあげるが楽しい
- 共感してあげて、安心させてあげたくなる
など、細分化すると、かなりイメージが変わってくるはずです。
また逆に、
- 高圧的で本音を話せない人との会話は苦痛
- 興味のないテクノロジー系の話は苦痛
- 目的がなく、コロコロ話がかわる雑談は苦痛
など、「人と話す」という行為の中にも、楽しいと思うこと、苦痛だと思う事があるはずです。
この把握が正確になればなるほど、
- こんな相手と、こんな仕事をするのは、ちょっと楽しそうだな
- こんな人達と、こんな仕事するのは、めっちゃ苦痛やわ
みたいな、仕事に求める条件っぽいものが浮かび上がってくるはずです。

自分の得意なことは、ここまで考えるとものすごく奥が深いものです。
得意なことを仕事につなげるための第一歩は、「得意なこと」「苦手なこと」を詳細に把握することから始まります。
例えば、アウトプットが苦手だと思っている人でも、
- 仲の良い関係の人に、教えるのは楽しい
- ノートに書いてまとめるのは楽しい
など、案外、意図せずアウトプットしていたりします。
とにかく、ほとんどの人は、「得意なことが無い」のではなく、「正確に把握できていない」という側面のほうが、かなり強いです。
まずは、自分自身の「苦痛なこと」「苦痛なくできること」「楽しいと感じること」あたりを、詳細に把握することから始めると、発見があるはずです。
まとめ:得意なことを正確に把握すれば、自分が仕事に求める条件が見えてくる
この記事を読んでいただいている方の中にも、『それで「得意なこと」が見つかるんだろうか?』と懐疑的な方もいると思います。
ですが、間違いなく言えるのは…
あなた自身が
- 「どんなことをすると苦痛なのか」
- 「どんなことは気持ちよくできるのか」
を把握すると、少なくとも今よりはかなり「自分が仕事に求める条件」が見えてくるはずということです。
実際、ほとんどの人は、会社や仕事が提示している労働条件はめちゃくちゃよく見るのに、自分が提示したい条件は曖昧です。
仕事は、労働と報酬の対等な交換ですから、こちらの条件もちゃんと提示できないと、相手の言いなりになってしまうのは当然です。
そのためにも、
- 苦痛なくできること
- できれば、やるのが楽しいと感じること
はなにかを明確化し、それに出来るだけ近いものが求められる仕事を探すのが、「自分にあった仕事」を見つける最短ルートだと思います。
僕自身、ちょっと前までは、自分の得意と苦手は、わかっているようでわかっていませんでした。
具体的には、「インプットは比較的好きだけど、アウトプットが苦手だから、仕事には役に立たない」とか思っていました。
ですが、僕自身も、今は自分自身の強み、弱みをかなり言語化でき、「自分はこの部分は諦めて、この部分で勝負すればいいんだ」と、考えられるようになりました。
具体的には、
- わかりやすい言葉で教えること
- 一緒に考えること
などは楽しくできる得意です。
逆に、
- 計画どおり、物事を進めること
- 細かいタスク処理
- マルチタスク処理
などは、苦痛なことで、明日やらなきゃと考えるだけで具合が悪くなります。

実際、これらを公言することで、苦手な仕事は頼まれなくなりました。
今は、基本的にストレスなくできることしかやっていないので、気持ちよく働いています。
まあまあ結果も出せている方だと思います。
得意なことがないと感じることは、仕事上も、精神衛生上も、大きな問題になってしまいます。
実際はほとんどの人は「得意なことがない」のではなく、「自分の得意なことがわかっていない」というのが現実です。
ただ、自分自身の特性を正確に把握できておらず、それがゆえに、その特性を活かせていない状態です。
簡単に言うと、「自分」という道具の「使い方が下手なだけ」なんですね。
ただ、自分のトリセツをちゃんと見ておらず、間違った使い方をしているだけです。
僕がコーチとしてお客さんのサポートをしている自己理解プログラムを始め、いろいろな書籍や動画があるので、ぜひそれらを活用しながら、あなたの得意なことを詳しく把握してみてください。
きっと、その理解を深めるほどに、小さな前進を感じるはずです。
下記に、強みや得意なことに付いての解説記事があるので、興味があるものがあれば、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。



